ラオスの風・・ 南の国のミュージアム

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ノンキャオ~ムアンゴイ メコン、ナムウーを上る2


翌朝、6時やかましいほどの鶏の鳴き声で目が覚め、窓の外を見れば川向こうに幻想的な世界が広がっている。これを見るだけでもここに来てよかったなと思えるほど。窓の下の川では早い船がエンジンをかけて出かけたり、おじさんが船の上から顔や頭を洗ったりしているのが見える。
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船は9時半出発と聞いていた。選択肢は二つあった。ゆっくりして朝飯を食べに行く。もう一つの洞窟に行く。ここでも生来の好奇心が勝って、もう来ないかもしれない。ネットで見つけたパノイ洞窟が気になってしょうがない。これが二つ目の失敗。
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村が最近開発して道を整備し売り出そうとしているこの洞窟の情報は少なく、昨日の洞窟に懲りて甘く見ていた。昨夜のずぶぬれでズボンは乾いておらずパジャマに持ってきた薄いズボンをはいて、散歩のつもりでカメラ持っただけの軽装で行ったことがこれまた後悔・・・

ぬれた靴で少々気持ち悪いが、二度と来ないだろう別の洞窟も見てやろうと
看板をたどって村の北の山に向かう・・確かに山のふもとまで10分、そこから山に登って穴まで10分となっている。これも私の足では5,6分でふもとの小屋まで到着、8時台からもうおじいさんと孫のような子供がいて10,000K払って懐中電灯貸してくれる。あわてていてランプすら忘れて、携帯のランプでいいやと思っていたのでおお助かり。
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*雨上がり 朝すがしくも 森歩く ナムウー見下ろす 洞窟(あな)への道
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さて、そこから、山道というより崖道を木の手すりを伝わりながら、息を切らせて、5,6分上る。するとCave1,Cave2・・二つに分かれている。「え、2つもあるの・・聞いてない」と思いつつまず1から。そっちはまだ普通で穴もそこそこ深く天上も高く山の中腹にぽっかり口を開けている。

さて、2はそこからさらに数十メートルの山登り、はしごを登り、手すりを伝いながら進むと入口は、岩が崩れて大人一人がやっと通れるような入口だ。この時点で8時半を回っていた。大したことはないだろうと入りだし、進むとなかなか行き止まりがない。しかも平地だけでなく岩を超えたり下りたり・・まがりくねったり・・・

体感で100メートルほど進んだだろうか、奥を照らすとまだまだ続いているようだ。灯りを消してみた。ほかに誰もいない、異国の山奥の村の山中の穴の中で大声を出して叫んでみた。「おーい!」耳を澄ます・・何にも聞こえないはずなのにいろんな音がする。耳鳴りかな・・・デジャブーという言葉が脳裏に浮かぶ。

*声出して 世界の果ての 洞窟で 我叫ぶ時 わが声返る
 
昔もあったな。あれはエジプトのピラミッドだった。ギザのピラミッドでは湿気に懲りて2個目の郊外のピラミッドには誰も入ろうとしなかった。自分ひとり、その中を下りて行って確かいくつかの角を曲がったのだ。そのピラミッドはあいにく照明が故障していた。

そこで迷子になった。真っ暗な闇の中にひとり残されて、もし出られなかったらミイラ取りがミイラになってしまうってこのことか。一瞬のことだったかもしれないし、長い時間のようにも思えたピラミッドの中での恐怖体験はその後、自分中に滓のように沈んでいて時折浮かんでくる。

もし今 地震がきて洞窟の入口が塞がれてしまったら、あの爺さんは助けを呼んで来てくれるだろうか。誰もいない暗闇にひとり残され、あがいている姿を想像するだけで恐怖心がよみがえってくる。すこし怖くなったことと時間が気になってあわてて出口に向かう事とした。


Cave2を出るとまた手作り看板が目に入り「この上、ビューポイント」の矢印。この時点で8時40分、宿に帰り荷物を取って船着き場まで約30分、20分の余裕がある。誘惑に駆られて「登ろう!また来られないのだから」この時の心境はきっと登山家に近いものだったろう。

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*行くべきか 戻るべきかは 幾たびも 人生航路に 付きまといしか

上に行くほどに更に急こう配となりはしごを登ったり、岩を手摺につかまりながら登ったり・・ようやく峰の稜線にでても下界の景色は見えぬ。あきらめて踵を返したその時だ。岩場に足を滑らし体が宙に舞う、カメラを持った左手をかばって右から落ちたその先の尖った岩におもいきり激突・・・

「やってしまった!」右手は親指の付け根がぱっくり割れて鮮血が飛び散る。幸いほかに異状はなさそうだ。持っていたタオルを傷口に巻いて元来た道を一目散、とはいえ不自由な手で手すりを持つのも一苦労。が、9時半の船に乗らないと今日中にこの村を出ることはできない。
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「爺さん ナム、ナム(水)・・」ペットボトルの水をもらいとりあえず水洗いしてGHに急ぐ。

*汗かいて パジャマであわてる ニープンを 村の爺は いかに思いし

                             (つづく)
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by czb12447 | 2011-05-27 15:08 | 旅行・観光

ラオス・ルアンパバーンの暮らしと国立博物館をレポート


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